石と鉄

不純な動機でイサムノグチ展に行ってきた。デートとかではない。主な感想は二つあって、まずはこういう彫刻になりたいと思った。もう一点としては、美術館内に置かれていては少し物足りないと感じた。これまでイサムノグチ作品に触れてきたのが、もっぱらモエレ沼公園だったからだろう。思えば札幌に住んで初めて訪れた観光地らしき場所がモエレ沼公園だった。あそこにアクセスしやすいのが札幌の長所と言っても過言ではない。

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それからバスク彫刻のことを思い出した。バスクを代表する彫刻家、エドゥアルド・チリーダ。イサムノグチの20年後にサン・セバスチャンに生まれた彼は、バスクゆかりの素材としての鉄を使って無数の彫刻を作った。ゆかりとは何かというと、たとえばバスク地区のビルバオは今でこそグッゲンハイムの力で芸術都市として生まれ変わったが、それまでは製鉄業の都市であった。バスクの都市を代表する素材が、鉄だったのだと言える。

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チリーダ《風の櫛》(サンセバスチャン)

チリーダの彫刻の一部は、錆びを作品を構成するプロセスとして取り入れている。金属が経年変化していく様を示す彫刻は、ビルバオの運命を暗示するかのようだ。というわけでいつかバスク地方を訪れたい。

錆びを味わう気持ちが足りないと言えばそれまでだが、最近は色々なものを購入している。これまでも当然無数のものを買ってきたが(とはいえ自分はものを買わない方だとは思う)、複数の品物が同一日に到着すると買い過ぎかなと若干焦る。買い過ぎそれ自体というより、同時に買うことでそれぞれに対する気持ちがおろそかになるのでは?という懸念だ。

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気が向いたら所感を書くことにする。