泥の街(カタン)

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業界では最も知られている「カタン」。ダイスの目に対応したタイルから資源を獲得し、自分の開拓地を広げていく、運と交渉と戦略の拡大再生産ゲーム。最初に自分の開拓地を置く場所をふたつ選択する。誰かがダイスを振ってその周りに書いてある数字が出たら、そこに面しているということで資源がもらえるようになる。ダイスはふたつ振るので、もっとも出やすい出目は7、次いで6と8。だが7のタイルはない。そこで多くの人は6か8の周りを開拓しようとする。では7を出すとどうなるか?盗賊コマが動く。自由に動かすことが出来る。たいていは相手の6や8、もしくは多くの資源を産出する場所に置くことになる。盗賊を置かれると、たとえ出目がヒットしても何も資源をもらえなくなり、とても困る。さいわい、もう一度7を出せばいいだけの話ではある。あるいは、騎士カードというものを使うと7を出さなくても盗賊を移動させられる。だが、盗賊を置かれたことで騎士カードが購入できないというケースもある。もっと言うと何もできなくなることがある。そうなるともはや無敵の人である。ボードを物理的にひっくり返すしかない、怒りの日。

教訓としては、可能性をひとつの領域に集中させず、パッとしないところにも分散させることが挙げられる。だがそれで勝てるのか?戦略次第だ、とは言える。長々と書いてきたが何が言いたいかというと、寿司に泥を塗られた。盗賊は大事なものを奪っていきました。寿司です。あとは街と音楽とロードレース。言い換えれば5-6-8-9のタイル。の泥がどうやっても落ちない。拭いとろうとしても何も出てこない。たしかに4-10あたりはそれなりに出る。だがそれなりどまりだ。出てくるのは期待外れの羊肉くらい。木にも麦にも羊にもレンガにも泥がこびりついて、泥の街の完成。

だったら盗賊要素があるゲームをしなければいいんじゃない?となるでしょう。でもそれが自分の選択だったわけ。ただそれが間違っていた可能性はあるよね。たとえばタイルを組むときに、バランスよく並ぶ推奨配置を無視してデタラメな組み合わせにしていたりとか。配置が正しければ、泥が降ってきた時も心構えが違ったかもしれない。検閲の黒のような禍根の泥でなく、北の地獄を走る栄光に満ちた泥だったかもしれない。泥が飛んでくる道。をレースコースにしよう。指がちぎれかけたとしても、ぬかるみで遊ぶ心を忘れないように。 ãstrade bianche 2018ãã®ç»åæ¤ç´¢çµæ