執筆者の知識を前提にして書かないのはよくないと思い
モスクワにおける寿司の歴史についての抜粋
http://tabloid40.ru/food/culinary-trends/523-istorija-sushi-v-rossii.html
・80年代初頭に「サクラ」という最初の日本料理屋がオープンしたが、もっぱら外国人とソ連のエリートのために営業していた。
・90年代半ばにいろいろな店が出てくるが、平均100ドルほどの高価な食事だった。
・この流れに乗って出てきた「ヤキトリヤ」はブランド化し、巨大チェーンとなった。また「プラネタ・スシ」も登場。98年の経済危機のなかでも寿司は生き延びた。
・「トーキョー」「サッポロ」といった店もあったらしい。ヤキトリヤとプラネタ・スシは今も残っているチェーンである。おおよそ一般的な寿司店の出現は96年ということでよさそう。
以下は寿司マフィアの覚え書き:
個人的にはいわゆる寿司レストラン以外の店でもロール寿司を出すようになったのがいつ頃なのか気になる。たとえばウズベク系料理を出す「Чайхона №1」ではロール寿司が普通においしい。おすすめは燻製サーモン巻き。
数年前にモスクワにいたときにはアボカドの細巻はなかったような気がするので、少しずつメニューも変わっているに違いない。なぜ揚げロールが駆逐されないのかは不明。
握りはだいたいどこの店にもあるが、1貫100ルーブル前後とロールに比べると高くつく。なぜか軍艦も比較的ある(握りに比べて軍艦の方が創作色が強い)。
現在のロール寿司の相場は6~8貫(貫というか巻)で300ルーブル強、細巻の場合は200ルーブル強か。今のルーブルは1.9円なのでロールと細巻を頼むとだいたい1000円になる。
今回のモスクワ滞在で印象的だったのは生春巻きのようにライスペーパーを巻いた春巻き寿司と、卵を巻いたいくらを乗せた淡い味のロール。こんなことを書いていたらお腹が減ってきたが、そもそもこんなことを書いている場合ではない。博論ではロール寿司の巻くものがライスペーパーであったり卵であった場合の食感の違いについて書く予定。2018年は淡さを推していく。