すすきのの寿司について書く

久しぶりにブログを更新する。寿司を食べたからだ。書きたいと思う寿司を食べたから。書いておきたい、残しておきたい、反芻したい、そんな寿司。

 

とあるすすきのの寿司屋で出会った。イバラガニの内子。オレンジ色のどろっとした卵である。振り返って書いている今でも思い出して叫んでしまう、うまい!!うまいよ!!!日本酒が進む。進む。はじめにこれをつまみとして頼んでしまったので、最初からクライマックスのような興奮が抑えられない。むしろその後に続く握りがクールダウンの役割を担うことになる。強烈なイバラガニの旨味を、穏やかな握りたちがマイルドにしていく。日本酒でもマイルドにしていく。ちなみに飲んだ酒は釧路の地酒である福司(ふくつかさ)。いちどご賞味あれ。

 

まだ旨味が消えない。後を引くドロドロが。いちど魂を溶鉱炉でグチャグチャにしたあとに、それでも残滓が顔を向けた方向に進む。正しいか正しくないかはどうでもいい。ただ、自分の魂はどこを向いているのかを悟る必要がある。そのための卵であり、そのための酒だ。寿司は魂を形にする。同時に、寿司は魂を脱形象化する。いきつく先は、鯵だった。

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